リチウムイオンバッテリーを2年使ってみての不満点

テスラモデル3の一部グレード大幅値下げおよび中国製リン酸鉄リチウムイオンバッテリー搭載のニュースに驚きつつ、さらに良いものが安く手に入るのではないかという期待感を持っています。

さて、リチウムイオンバッテリーをレジストロアウルに搭載してからまもなく2年になります。
実際に使ってみて、この選択は間違いではなかったということを実感していますが、不満がないわけではありません。
これからリチウムイオンバッテリーを搭載することを考えている人もいると思いますので、メリットだけでなく、デメリットもご紹介したいと思います。

①充電器が大喰らいで、充電スポットのブレーカーが落ちることがある

これは夏に2回ほどやらかしました。
リチウムイオンバッテリーは鉛バッテリーと比べて大電流でのチャージが可能で(近年のものは100A突っ込めるものまで存在します。)
メーカーも主にそれを宣伝文句としているケースがほとんどです。しかし、走行充電やソーラーならともかく、コンセントを接続してチャージする場合、当たり前ですが大容量の電流を突っ込む充電器ほど消費電力が増加します。

オンリースタイルやデンリョー製の80Aでチャージできる充電器の消費電力は1330W
ちょっとしたドライヤーをずっと作動させるようなものです。
そして、リレーを搭載しているキャンピングカーであれば、バッテリーにチャージしながら、エアコンや電子レンジを使用できます。
従来の鉛バッテリーのキャンピングカーであれば大電流の充電器を使用しなかったので問題なかったのですが、真夏に1000Wクラスの消費電力の充電器にエアコンを組み合わせると、一般的な15Aコンセントでは耐えられないでしょう

かといって車中泊時エアコンを使わないというのは本末転倒になってしまいますので、レジストロアウルでは夏場のみチャージ電流を20Aに制限して消費電力が合計1000Wを超えないようにしています。
(これは充電器に充電電流を40A・20A・10Aと切り替えられる機能が付いていたため可能でした。)

②12V車は走行充電が入りにくい

上のグラフを見てください。
リチウムイオンバッテリーは鉛バッテリーよりも基本的に電圧が高くなっています。
電気は基本的に電圧が高い方から低い方へ流れます。川の流れのようなものですね。

オンリースタイルのHPから画像を借りてきました。
上の画像のように電圧差があるので、通常では走行充電が満足に入りません
そこで、ポンプで汲み上げるように電圧を上げて充電するのですが、この時に電流量が低下しますので、チャージできるが「少ない」ということが発生します。
イメージとしては洗面器に水をチョロチョロ入れて貯めていく感じになるので、走行充電で満水にするのに非常に時間がかかります。
一応昇圧した走行充電で満充電にできますが、走行充電のみでリチウムイオンバッテリーを満充電にするのは現実的では無いと思います。

③AC充電器の熱と騒音問題

これは幾度かご紹介しているのですが、我が家の40Aの充電器でもチャージ中はかなりの高温になります。
当初電装庫内に鉛バッテリー充電器よりも熱対策を強化して搭載していましたが、オーバーヒートして(特に夏場)まともに充電できない事態が発生していました。

ディーラーさんに協力していただき、排熱対策を行った結果、改善されましたが、完全に解決したわけではありません。
特に夏場はバッテリーが減っていることが多いですから充電器の全開運転が長くなります。

以前我が家が行った放熱対策はこちら↓
当然、メーカーは密閉空間を避けて車内に取り付けて欲しい旨を案内してますが、騒音の問題があり、出来るだけ電装庫内に入れておきたいのです。

それは、チャージ中、充電器の排熱ファンの音が結構大きく、電装庫の外に充電器を出して作動させると就寝時に気になるためです。(チャージ中に電装庫の蓋を開けて就寝したのですが、うるさいです。)

大型のキャブコンやバスコンなどであればスペースもあると思うのですが、ライトキャブコンやバンコンではスペースが少ないので、充電器を設置する場所が限られてしまうのが悩みどころですね。

ちなみに、充電器本体が過熱すると保護機能が働きますので、充電電流は大幅に少なくなるか充電が停止してしまい、充電時間が大幅に延びてしまいます。
放熱対策をきっちりしないと充電器の性能を活かすことはできませんので、リチウムイオンバッテリーの搭載を考えている場合は、ディーラーさんと充電器の取り付け場所や方法についてしっかり打ち合わせした方がいいでしょう。

④リサイクルの仕組みが確立されていない。

リン酸鉄リチウムイオンバッテリーはレアアースが殆ど含まれておらず、他の方式のものと比べてリサイクルの技術開発は遅れているようです。
そのため、現在国内でリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを廃棄する場合は、産廃として処理する・購入したお店で引き取ってもらうかのどちらかになります。
メーカーやディーラーオプションの場合も廃棄方法についてビルダーや販売店に確認が必要でしょう。
据え置き型などは着脱が大変ですし、将来的に不要になった時どうするかをしっかり考えておいた方が良いでしょう。
リチウムイオンバッテリーはキャンピングカーに使うのにピッタリなのですが、いいことばかりではなく、デメリットもあります。
メリットは絶大なので、デメリットが霞んでしまいがちですが、こういった点もしっかり理解したうえで搭載するか判断していきたいですね。

withしっぽ

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